2021年1月30日土曜日

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン (2007)

リリー・フランキーと母親の思い出を綴った自伝エッセーの映画化です。

母親が死んだ後に本人が書いてますので、かなり主観が入っていると思いますが、本当だとしたら(本当でしょうが)、これこそ親孝行やなと思います。
ダメだと分かりながら親に甘えて生きている子供と、子供愛することに生きる母親。

母親が病気になったことを契機に、東京に呼び寄せて一緒に暮らします。これってなかなかできんけど、これだけで母親は幸せでしょうね。
親が元気なうちに親孝行せなな、と思います。

母親の思い出が、明るい人であるのも考えさせられます。あくまで主観でしょうが。でも、明るいことって大事やな、と改めて思います。
先日久しぶりに見た旧友の笑顔が印象に残ってるかもしれません。

映画的には、昭和の世界の再現が素晴らしいです。リリー・フランキーは1963年生まれなので、僕よりちょっと年上のほぼ同年代。昭和40年代~50年代の僕の記憶も、こんなくぐもった映像です。北九州の方が都会でしょうが、四国の田舎も逃げ出したくなるようなものでした。

監督:松岡錠司
脚本:松尾スズキ
出演:オダギリジョー、樹木希林、内田也哉子、小林薫、松たか子


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2021年1月4日月曜日

許されざる者 Unforgiven (1992)

Clint Eastwood の評価を決定づけた西部劇、日本題は「許されざる者」。

生活の苦しさから賞金のために殺しをやる主人公と、町の治安維持のためには手段を選ばない保安官との対決を描いています。

主人公が正しいとも保安官が正しいとも言えない、なんだか不思議な後味の映画です。

昔の悪事から手を洗ってまっとうな生活をしているのに、金のために殺人を請け負うというのはどうなのか。娼婦の顔に傷をつけただけで殺されなければならないのか。犯人の行方を知るために仲間を拷問で殺してさらし首にするのはどうなのか。そもそも娼婦の顔に傷をつけるのは許されることなのか。

だいたい何のために対決するのか希薄な中での、人と人との対決が本当に気持ち悪い。

ただ、ハードボイルドであることは間違いありません。

Director: Clint Eastwood
Writer: David Webb Peoples
Stars: Clint Eastwood, Gene Hackman, Morgan Freeman


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2020年11月21日土曜日

ボヘミアン・ラプソディ Bohemian Rhapsody (2018)

どっちかというと、Queen の音楽はそれほど好きな部類ではありません。
それでも "Bohemian Rhapsody" はいい曲だと思います。はちゃめちゃな展開にオリジナリティを感じます。

この映画は、1970年の Queen 結成から 1985年のライブエイドまでの期間の Freddie Mercury の人生の映画です。

この映画を見るまでもなく、Freddie Mercury は規格外の人間です。規格外だからこそ、あれほど成功し、人々の心を掴み、人からはみ出し、生き急いだのでしょう。
ロック・パフォーマーであることと、ゲイであり乱痴気騒ぎを繰り返したことは必然的に結びついています。
抑圧された移民の子である孤独な青年が、Mercury というスーパースターになりきり、エゴを全開していったのでしょう。
私はゲイの人の気持ちは分かりませんが、パーティで心が開放された、と Freddie が言っていたのは頭に残っています。

この映画は大ヒットしましたが、今見るとどうしてそれほどヒットしたのか分かりません。
やっぱ、音楽の力なのかなぁ。
ドラマチックなストーリーではあるんですが、それと音楽の力が結びついて、感動にまでなるんでしょうね。
そしてウェンブリーの大観衆の一体感。
音楽の感動って頭で考えるものじゃないです。

  • Director: Bryan Singer
  • Cast: Rami Malek, Lucy Boynton, Gwilym Lee...


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2020年11月3日火曜日

スワロウテイル (1996)

岩井俊二監督の問題作。役者がみんな若い、と思ったら、もう20数年前の映画なんですね。

三上博史の演技はわざとらしくてあまり好きじゃないんですが、この映画は逆にそれがうまくはまっているように思います。

舞台は日本の架空の都市で、移民たちが暮らす街。中国語、英語、日本語、それらを混ぜた言葉が入り混じる、まさに無国籍の世界です。"アキラ"を彷彿とさせる、近未来の無秩序です。

移民たちは、娼婦やゴミから売れるものを探す、といった最底辺の暮らしの中で、一獲千金を夢見ています。これは「活気」なんでしょうね。バブル後のまだ日本にあった「活気」、上を目指す熱気、ハングリースピリット、そんな残像がここにはあります。

今の日本にはない、懐かしささえ感じます。

今は中国なんでしょうね。

音楽は小林 武史とChara。主題歌 "Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜" はヒットしましたし、いい曲です。


監督:岩井俊二
出演:三上博史、Chara、伊藤歩、江口洋介、アンディ・ホイ、渡部篤郎、山口智子、大塚寧々、桃井かおり
音楽:小林 武史


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2020年10月25日日曜日

クリムゾン・タイド Crimson Tide (1995)

Steely Dan の "Deacon Blues"

"They got a name for the winners in the world
I want a name when I lose
They call Alabama the Crimson Tide
Call me Deacon Blues"

アラバマ大学のフットボールチームの愛称 "Crimson Tide"
原子力潜水艦アラバマから来たタイトルです。

キューバ危機のときソ連の潜水艦副艦長が反対して核魚雷が発射されなかったエピソードを下敷きにしたストーリーのようです。

№1と№2の相克。実際の組織でもよくありがちな事態だと思いますが、そうなると組織はズタズタになります。士気が下がり、組織の指揮命令系統が緩み、結果として組織能力が著しく下がります。
反対意見はみんなの前では言うな、と艦長は言いますが、そのとおりでしょう。

艦長も副館長も自らの信念に沿って行動しますが、どちらも正しいと言えます。
軍人として政治に介入せず、命令を実直に実行することに専念するのは正しい。
一方で、一市民として自分の正しいと思う行動をすることも正しい。

究極の選択の場面での究極の行動です。


Director : Tony Scott
Screenplay : Michael Schiffer, Richard P. Henrick
Cast : Gene Hackman, Denzel Washington


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2020年10月24日土曜日

ファースト・マン First Man (2018)

"La La Land" と同じ監督とは思えない、沈鬱な映画でした。

First Man とは、言わずと知れた Neil Armstrong のことです。

アポロ計画は人類の夢への到達と、計り知れない知性と努力の結晶です。
そんな映画を期待したのですが、まったく違うトーンでした。

ソビエトに先を越された失地回復のアメリカの状況。
発展途上の技術。
その中で、いつ事故に巻き込まれるかもしれない恐怖。
仲間の死の連続。
何度も起きる失敗。
家族の心配。

Neil Armstrong の職業はテストパイロットです。軍のテスト機をテストし、幾度も危ない目に遭いました。ジェミニ計画に選ばれてからも、完全ではない宇宙ロケットへ乗り込むということは基本テストなんでしょう。

人はパイロットであると同時にモルモットなんですね。

そんな中、Neil は冷静沈着な態度で、どんな危機にも対処していきます。船内の猛烈な揺れ、騒音、小さくみえる外部などが、その困難さを演出しています。

月のクレーターに投げ入れたのは、死んだ娘のブレスレット。

月への一歩も、感動というよりは、ミッション・コンプリート。


Directed by Damien Chazelle
Screenplay by Josh Singer
Based on the book by James R. Hansen
Cast : Ryan Gosling, Claire Foy, Jason Clarke


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海街diary (2014)

まさしく diary。4姉妹の日常です。

  • 自分たちを捨てた父の葬儀と、すずの引き取り
  • サッカーチームでの活躍
  • 花火大会と庭の花火
  • 母とのケンカ
  • 海猫食堂の女将の死
  • 不倫相手の海外移籍と別れ

など、それぞれの人生の変化や進化はありますが、ドラマチックに展開はしません。

是枝監督の共通項なのか、やはりここでも家族という「居場所」が描かれてます。

それとセリフの「アレ」ですよね。

全体的には、4人が美人なので、見ていて楽しくなります。


  • 監督・脚本・編集:是枝裕和
  • 原作:吉田秋生
  • 出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、大竹しのぶ、堤真一、風吹ジュン、リリー・フランキー、樹木希林 他


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