2020年11月3日火曜日

スワロウテイル (1996)

岩井俊二監督の問題作。役者がみんな若い、と思ったら、もう20数年前の映画なんですね。

三上博史の演技はわざとらしくてあまり好きじゃないんですが、この映画は逆にそれがうまくはまっているように思います。

舞台は日本の架空の都市で、移民たちが暮らす街。中国語、英語、日本語、それらを混ぜた言葉が入り混じる、まさに無国籍の世界です。"アキラ"を彷彿とさせる、近未来の無秩序です。

移民たちは、娼婦やゴミから売れるものを探す、といった最底辺の暮らしの中で、一獲千金を夢見ています。これは「活気」なんでしょうね。バブル後のまだ日本にあった「活気」、上を目指す熱気、ハングリースピリット、そんな残像がここにはあります。

今の日本にはない、懐かしささえ感じます。

今は中国なんでしょうね。

音楽は小林 武史とChara。主題歌 "Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜" はヒットしましたし、いい曲です。


監督:岩井俊二
出演:三上博史、Chara、伊藤歩、江口洋介、アンディ・ホイ、渡部篤郎、山口智子、大塚寧々、桃井かおり
音楽:小林 武史


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