2020年5月13日水曜日

This Is It (2009)

2009 年に Michael Jackson が死んだとき、僕の中で Michael はすっかり「過去の人」になっていました。
アルバム “Bad” (1987) の少しハードな路線にちょっとついていけなくなり、そのあとはあまり聴かなくなりました。今聴くといい曲も多いんですけどね。
そうしているうちにゴシップ裁判が始まり、整形とともに、ますます距離を置くようになり、そして突然の訃報。
何か不健康な匂いがしていたので、それほど驚きはなかったのを覚えています。

この映画は、死の直前まで続けられていたライブ・ツアーのリハーサル映像です。
“This Is It” と名付けられたツアーは7月のロンドンO2アリーナでスタートする予定でしたが、6月25日に Michael は急死してしまいます。
リハーサル映像では、不健康というのは僕の勝手なイメージだということが分かります。
何よりもショーを楽しみにして、期待していたのは Michael 自身で、そのために体調も万全に整えていたことでしょう。ロンドンに向けて全力を傾けている様子が伺えます。ただ、報道によれば、死因は睡眠薬の誤った投与だといいます。4月から不眠になり、そのために睡眠薬を投与されていたようです。12年ぶりのコンサート・ツアーで気持ちが昂っていたのかもしれません。

整形こそ不気味な感じを出していますが、それを除けば、ファンに最高のショーと、地球環境を救うメッセージを届けたいという意気込みが満ちています。そして、コンサートの演出家がストーリー建てしていますが、音楽とダンス、ショーを完全に掌握しているのは Michael 自身です。とても50歳には見えないキレもあります。
ミュージシャンも、ダンサーもスーパースターと一緒に仕事ができて、最高に高揚しています。

これは、リハーサル映像、ショーのメイキングの記録映像なので、この映画を見て Michael の人となりはあまり垣間見れないのが残念ですが、コンサートを楽しみにしていたファンのための映像としてはベストなものでしょう。ドキュメンタリーに徹していて、ドラマチックな演出がないのがいいところです。

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