2022年2月17日木曜日

セッション Whiplash (2014)

主人公の19歳ニーマンが、人生のイニシアチブを取るまでの物語。ラスト9分19秒のための紆余曲折の道のりです。

結構な人が観てますが、全く今どきでないシゴキ、高圧、支配による育成が新鮮なんでしょうか。スポ根バリの展開と異常な緊張感が場を支配していきます。俺だったらこんなのは耐えられんでしょうね。でも、夢に向けて前しか見ていないニーマンには、これが必要な試練に見えたんでしょう。

監督の Damien Chazelle の実体験をヒントにしたストーリーなのも驚きで、こんな世界はいっぱいあるんですね。

主人公が成功を夢見る世界がジャズなのも驚きです。
今どき、なんでジャズ?
ラストの "Caravan" にしても、1935年作ですし、劇中の演奏スタイルも '40 年代のビッグ・バンドです。同じビッグ・バンドでも Gil Evans のようなモダンさはない。
しかも、主人公が憧れているのは Buddy Rich。技巧派ですが、なんで Tony Williams や Elvin Jones じゃないのか? 原題の "Whiplash" にしても正直有名曲じゃないし、'70年代の曲やし。

と、音楽的にはツッコミどころが多い本作ですが、映画的には分かりやすいいい作品だと思います。

それにしても Damien Chazelle は "La La Land""First Man" と作品ごとに全然違う作風ですね。どういったスタイルでも一流の表現ができるのはスゴイなあと思います。

監督・脚本 : Damien Chazelle
出演 : Johnny Simmons, J.K. Simmons



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