2020年6月13日土曜日

Rocketman (2019)

イギリスで Freddie Mercury と並ぶクレージーでナイーブなゲイといえば、Elton John
Bohemian Rhapsody の次に選んだのは、Elton John というのは正解なのか。
しかも、ミュージシャンの伝記的映画にミュージカルで良かったのか。

僕自身は、Elton John のロックンロールはあまり好きではないのですが、”Daniel” は好き、程度のファンですが、楽しめました。彼の音楽の力はこの映画でも堪能できます。
Elton John の名曲ばかり22曲。
メロディは心を揺さぶる力を持っていて、このメロディを作れるのは、傑出した才能です。しかも何曲も。

映画は、90年頃に更生施設に入った頃の Elton がそれまでの人生を振り返る形で進みます。
スーパースターの孤独、スターを演じるしんどさ、精神が蝕まれるほどのすべてのやりすぎ、頂点から落ちる怖さ。そんなところは、僕の人生からは共感することはできませんが、内気だった少年時代、他人との関係の生きづらさ、数少ない本物の友情などは何とか、一般人にも共感を得ることができるのではないでしょうか。
更生施設で、語りはじめはステージ衣装で、少しずつそれを脱ぎ捨て、最後はプーマの私服になっていくのと並行して、自分を少しずつさらけ出してていくストーリーになっています。

ステージ衣装の再現、世間を賑わしたゴシップ、エピソード満載で、ファンであればたまらんでしょうが、私には関係ありません。でも、歌詞とストーリー、喜怒哀楽とメロディがシンクロし、何度も泣きそうになりました。

映画が本当かどうか分かりませんが、Elton の作曲は、Bernie Taupin の詞を見てメロディが浮かんでくる、ようなスタイルだったのが驚きでした。あの秀逸なメロディは、メロディを作って、詩をつけるのではなく、詞からインスパイヤされてできていたなんて。
そういう意味では、Bernie Taupin の作詞力は、Elton のインスピレーションの源だったとも言えるわけで、70年代中盤にコンビを解消して以降、Elton が少し低迷していくのもわかるような気がします。

それにしても、Dylan の “Jokerman”“Rocket Man” 似ていると思うのは僕だけでしょうか。

Directed by Dexter Fletcher
Cast : Taron Egerton, Jamie Bell, Richard Madden, Gemma Jones, Bryce Dallas Howard

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