Moneyball 何回目かに観ました。好きなんです。 お金のない弱小チームが、統計を使って、評価の低いプレイヤーを安くスカウトし、チームづくりをしていくところが、なんだか自分の所属している会社やカープにダブらせて観てしまいます。
弱小といっても、ストーリー的に面白く言っているだけで、オークランド・アスレチックスですから、実際は名門チームです。 お金がある、なし、でいうとオーナー次第かもしれませんので、アメリカの事情はよく分かりませんが、オークランドですので、サンフランシスコですよね。客の入りが悪いってことはないと思います。 実際、この物語の10年ほど前には、José Canseco、Mark McGwire を擁して絶頂期を迎えています。
この物語は2001年シリーズ後に、Johnny Damon、Jason Giambi、Jason Isringhausen をFAで失うところから始まります。 スカウトは、Giambi の穴を埋める選手を必死に探しますが、正直それは無理というもの。いたとしても高額の年俸が必要になります。 で、主人公の GM Billy Beane は インディアンズから引き抜いたピーターの統計手法に賭け、素質より実績数値を重視する戦略をとり、安い選手を獲得することにします。他の球団では見向きされない選手を。 例えば、Jason Giambi の弟の Jeremy Giambi や Scott Hatteberg。Jeremy Giambi は素行が悪いことで有名で、打撃センスは兄とは程遠く、Scott Hatteberg は投げられない捕手。でもいずれも出塁率は高い、という感じです。
アウトを増やすバントはせず、糖類やヒットエンドランは成功確率の割には得点に結びつかないとして、やらない。 比較的、原作に忠実に映画化していますが、やはり情報量としては本の方が多いです。
2Hの映画では、Billy Beane の人生に焦点を当てていますが、全てを描き切れるわけではありません。 でも、エッセンスはよく分かります。
Billy Beane の目指す世界は、スモール・ベースボールの否定。足で稼ぎ、犠打でチャンスを作り、相手にプレッシャーをかける、といった日本の得意とする野球です。それよりも、四球やエラーで出塁し、ヒットや長打で点を取る野球ですから、大谷の世界に近いかもしれませんね。そんな中イチローの活躍は一石を投じたことでしょう。
監督:Bennett Miller 原作:Michael Lewis "Moneyball: The Art of Winning an Unfair Game" (2003年) 脚本:Steven Zaillian, Aaron Sorkin 出演:Brad Pitt, Jonah Hill, Philip Seymour Hoffman
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