2025年5月25日日曜日

ミッドナイト・ラン (1988)

Midnight Run

真夜中の逃亡、的なタイトルかと思ってましたが、もちろんそういう意味も掛けてるんでしょうが、「簡単な仕事」というスラングみたいですね。一晩で終わる仕事ってことなんかな。
日本語訳のセリフの中でも「チョロい仕事だろ?」と出てきます。

その「チョロい仕事」がだんだん大変なことになって、人生のドラマが垣間見えてくるというストーリーです。
ベースはコメディタッチなので、シリアスな内容なんだけど、ストーリー展開が緻密すぎず、まあ気楽に観れます。
サウンドトラックも Huey Lewis 的な少し開放的な感じです。

イマイチ最初に入ってこなかったのが、保釈保証業者。日本ではあまり聞かんもんね。
被疑者に代わって保釈金を立て替える業者らしいです。その被疑者が保釈金を踏み倒そうとするので、それを捕まえるのがバウンティハンターらしいです。なので、保釈保証業者からの依頼で動くんですね。
古くは賞金稼ぎなので、懸賞が掛けられた被疑者を捕まえる、ということなんでしょうか。

主人公はそのバウンティハンターで、行方が分からなくなった保釈人を5日以内に引き渡す条件で仕事を引き受けます。行方をくらました理由は、保釈金の踏み倒しではなく、裏社会のボスから逃れるため。
主人公は、凄腕で、すぐに保釈人を見つけますが、そこから色んな展開があり、ドタバタが続いていくというもの。

アメリカンないい映画だと思いますが、映画を引き立てているのはやはり Robert De Niro でしょうね。
様々な役を驚くような演技で魅了する最高の俳優ですが、こういったコメディタッチの映画でも絶妙な演技をしてます。


  • 監督:Martin Brest
  • 脚本:George Gallo
  • 出演:Robert De Niro, Charles Grodin, Yaphet Kotto


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2025年5月18日日曜日

マネーボール (2011)

Moneyball

何回目かに観ました。好きなんです。
お金のない弱小チームが、統計を使って、評価の低いプレイヤーを安くスカウトし、チームづくりをしていくところが、なんだか自分の所属している会社やカープにダブらせて観てしまいます。

弱小といっても、ストーリー的に面白く言っているだけで、オークランド・アスレチックスですから、実際は名門チームです。
お金がある、なし、でいうとオーナー次第かもしれませんので、アメリカの事情はよく分かりませんが、オークランドですので、サンフランシスコですよね。客の入りが悪いってことはないと思います。
実際、この物語の10年ほど前には、José Canseco、Mark McGwire を擁して絶頂期を迎えています。

この物語は2001年シリーズ後に、Johnny Damon、Jason Giambi、Jason Isringhausen をFAで失うところから始まります。
スカウトは、Giambi の穴を埋める選手を必死に探しますが、正直それは無理というもの。いたとしても高額の年俸が必要になります。
で、主人公の GM Billy Beane は インディアンズから引き抜いたピーターの統計手法に賭け、素質より実績数値を重視する戦略をとり、安い選手を獲得することにします。他の球団では見向きされない選手を。
例えば、Jason Giambi の弟の Jeremy Giambi や Scott Hatteberg。Jeremy Giambi は素行が悪いことで有名で、打撃センスは兄とは程遠く、Scott Hatteberg は投げられない捕手。でもいずれも出塁率は高い、という感じです。

アウトを増やすバントはせず、糖類やヒットエンドランは成功確率の割には得点に結びつかないとして、やらない。
比較的、原作に忠実に映画化していますが、やはり情報量としては本の方が多いです。

2Hの映画では、Billy Beane の人生に焦点を当てていますが、全てを描き切れるわけではありません。
でも、エッセンスはよく分かります。

Billy Beane の目指す世界は、スモール・ベースボールの否定。足で稼ぎ、犠打でチャンスを作り、相手にプレッシャーをかける、といった日本の得意とする野球です。それよりも、四球やエラーで出塁し、ヒットや長打で点を取る野球ですから、大谷の世界に近いかもしれませんね。そんな中イチローの活躍は一石を投じたことでしょう。


  • 監督:Bennett Miller
  • 原作:Michael Lewis "Moneyball: The Art of Winning an Unfair Game" (2003年)
  • 脚本:Steven Zaillian, Aaron Sorkin
  • 出演:Brad Pitt, Jonah Hill, Philip Seymour Hoffman


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2025年5月17日土曜日

快盗ルビイ (1988)

公開当時に映画館で観て以来、30数年ぶりに観ました。

小泉今日子は僕と同い年だから、21,2歳の頃でしょうか。コケティッシュな魅力を出しています。

正直、和田誠監督、というくらいしか覚えてなかったので、新鮮に観れました。
共演は真田広之だったのも、改めてそうだったんだ、という感じです。「ルビイ」の本名が「瑠美」だったことも。
真田広之もさすが俳優ですね。ダメ男くんを好演しています。

ほのぼのとしたラブ・コメディは、和田誠の絵のような、独特の感じを出しています。表現者というのは、絵を描いても、映画を撮っても、文章を書いても、ユニークな自分を表現しちゃうんですね。

改めて見てみると、主題歌は大瀧詠一の曲だったんですね。こちらも「まさに大瀧詠一」という曲。


  • 監督:和田誠
  • 原作:Henry Slesar 「快盗ルビイ・マーチンスン」
  • 脚本:和田誠
  • 出演:小泉今日子、真田広之、水野久美