2022年6月24日金曜日

Rain Man (1988)

久々に見ました。サヴァン症候群の兄と、20年ぶりくらいに再会した弟のふれあいの7日間を描いた映画です。

なにせ Dustin Hoffman の演技がすごい!この映画の成功は Dustin Hoffman の演技の出来でしょう。

 Dustin Hoffman 演じる兄のレイモンドは文字や数字を覚える、計算することにかけては天才的ですが、日常常識には興味がなく、同じ数字でも日用品の値段は分からない。人とのコミュニケーションは苦手で、ほとんど会話が成り立たない。
こちら側が言っていることにちゃんと反応してくれないところなんかは、うちの犬を思い出しました。
言うことを聞かせようと思っても、もちろん思った通りに動きませんし、こうして欲しいと思ってもまったく関係ありませんしね。

一方で弟の Tom Cruise 演じるチャーリーは、人を利用する、人を自分の思った通りに動かしたいタイプ。
まったく兄との対比が効いてます。
ずっと見ているとチャーリーの方が異常に思えてきます。正直やなやつです。

ほとほと兄に手を焼いていたチャーリーですが、カジノで兄の才能を「利用」して一儲けしたことをきっかけに、兄との距離を縮めていき、徐々に兄の、思う通りにならない行動を受け入れていくようになります。

そういう意味ではこれはチャーリーの再生の物語なんですね。兄は何も変わってませんから。

人を利用しようとしてないか、思い通りに動かそうとしていないか、自省させられる内容でした。


  • 監督:Barry Levinson
  • 原作:Barry Morrow
  • 脚本:Ron Bass
  • 出演:Dustin Hoffman, Tom Cruise, Valeria Golino


2022年6月16日木曜日

ペリカン文書 The Pelican Brief (1993)

Julia Roberts 見るといつも思います、「イチローに似とるな」って。この頃は特に。
"Pretty Woman" が1990年やから、この映画の頃は人気絶頂期だったでしょうね。
演技もすばらしい!
Denzel Washington もこの頃一番売れてましたかねぇ。

この二人のための映画、みたいな感じですが、ストーリーはこの時代にありがちな、大統領が絡む陰謀ミステリーです。Forsyth 的な。

新しく彫られた油田の油の輸送のための開発が、ペリカンの生息地を破壊することから、裁判沙汰になり、環境保護派の最高裁判事が暗殺された、という主人公が書いた推測が「ペリカン文書」です。
これにかかわった人がたくさん殺され、主人公もつけ狙われます。
何度も死の直前まで追い詰められながらも、徐々に説の証拠に近づいていく主人公たち。

ハラハラはさせられますが、人に裏切られるシーンがほとんどないところがいいですね。

  • 監督・脚本:Alan J. Pakula
  • 原作:John Grisham
  • 出演:Julia Roberts, Denzel Washington, Sam Shepard