2020年4月26日日曜日

幸福の黄色いハンカチ (1977)

1977年ということは、私がテレビで見たのは中学生の時か。
ラストシーンが泣けたのと、「ミットもない」と言って高倉健が説教する台詞を覚えてます。
久々に観ると、意外とコミカルでした。山田洋次ですからね。武田鉄矢の動きなんかほぼ漫画です。

無骨な主人公の高倉健と、対比役の武田鉄矢と桃井かおりの3人で車で移動するロードムービーですが、ストーリーはこじれた男女関係と幸福感だろうと思います。
一方で、炭鉱という底辺に近い生活と、博多と川崎という都会に生まれた若者との感性の違いも表現してます。若者の姿は今に通ずるものがありますが、高倉健のような無骨な人はもういないかもしれません。

まだ私が中学の頃にこんな炭鉱町があったのが驚きです。

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2020年4月23日木曜日

赤ひげ (1965)

設定は江戸年間ですが、現代の物語だなと思いました。喋り方も現代風だし、貧困や男女の情などはまさしく現代です。

何と言っても加山雄三の演技が光りますが、彼が演じるのは、まさしく子供っぽさが残る現代っ子です。
一方で三船敏郎の台詞は、短く鋭く脚本されていて、ヘミングウェイのハードボイルドのようです。彼だけが江戸時代から出てきたように感じます。いやあ、かっこいい。

3人の患者の物語が順番に出てくるところなどは、連続テレビドラマですね。
死んでいく2人の患者の生き様を描く前半、何と休憩を挟んで、後半は回復する若い女の子の物語。後半のストーリーは山本周五郎の原作からではなく、何とドストエフスキーのストーリーが下敷きらしい。

心が真っ直ぐで、爽やかさを感じる素晴らしい映画です。

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2020年4月9日木曜日

ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany’s (1961)

Audrey Hepburn の美しさと、主人公の自由奔放さが印象に残る映画でした。

この映画は Audrey Hepburn なしでは語れないように思うのですが、なんと当初は Marilyn Monroe をイメージしていたらしいので驚きです。ちょっと想像できません。
このとき Audrey は長男を出産した直後らしいのですが、それも驚きです。

途中で、主題歌 "Moon River" を窓辺でギターの弾き語りをしているシーンがあるのですが、なんと指の細くて長いこと! 同じ人類とは思えません。

主人公女性の自由奔放さは、Fitzgerald 的な要素を受け継ぎ、実にアメリカ的です。作者の Truman  Capote の周りにいた複数の友人たちの合成だと言われていますが、どっちにしてもこんな個性の片鱗を持っている人が実在してるんだから、すごい国です。これは時代なのか、今もそうなのか。

小説は1940年代の場面設定ですが、映画は作られたときの1960年代です。それも含めて原作は映画とちょっと違うらしいので、ちょっと読んでみたくなりました。村上春樹も翻訳してるしね。

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