2018年3月18日日曜日

EDEN (2014)

Amazon Prime
EDMやハウスというのは元来好きではないのですが、その中の1ジャンル「ガラージ」に魅せられたDJの10数年間の人生をたどる映画です。

監督の Mia Hansen-Løve の兄、Sven Hansen-Løve の実話のようで、シナリオも二人で書いています。
DJとしての成功、ドラッグ、恋人、借金、友の死、そして第2部では、ついに追い求めてきた音が時代遅れになっていきます。現代のグレート・ギャツビーかブライト・ライツ・ビッグ・シティか。

フランスのその世界での英雄 Daft Punk が所々でフィーチャされているのが興味深いところです。ただ、それだけ、あるいはEDMハウスが多量に流れることが特徴の映画ともいえます。

なんだか心苦しい、晴れ晴れとしない映画でした。

2018年3月17日土曜日

Black Hawk Down (2001)

これは戦争映画というより、戦闘映画とでもいうべき、映画のほぼ全編が戦闘シーンに使われています。

30分で撤収するはずだった作戦は、複数のアクシデントで泥沼化していきます。
レンジャー部隊の新兵がヘリから降下中に落下、救出の車両部隊が捕虜と新兵を基地に連れて帰る途中、市街地での銃撃戦のうえ死者を出してしまいます。
次いで、ブラックホーク・ヘリが相手のRPG弾に被弾し墜落。作戦はヘリ救出に集中していき、当初の想定と全く違う方向へ。
もげる指、下半身を爆撃で失うシーン...戦闘はすべからく悲惨です。

リスク管理、組織論、リーダーシップという意味で考えさせられます。
30分で終わる戦闘に油断した兵士と準備を怠らなかった兵士。安全の確保を優先する部隊に勇敢にも救出を優先する兵士。
不測の事態やアクシデントに自律的に動く組織と動かすリーダー。天変地異が起こったときにも似ていますが、一刻一秒ごとに戦況が変わり、判断が生死にかかわるというところが若干の違いかも。

過去の戦争映画のように、徴兵者の葛藤からみた戦争ではなく、これは職業軍人の戦争という意味で、よりハードです。

2018年3月11日日曜日

美人魚 ―人魚姫― (2016)

中国語では「美人魚」。

周星馳(チャウ・シンチー)は、「少林サッカー」「カンフー・ハッスル」しか知りませんが、いずれも大好きな映画です。

人間の開発主義、中国の拝金主義を鋭くえぐり、今の時代を映しています。環境破壊や、異民族への迫害といった主題は、香港版アバターといったところでしょうか。
ピュアな心を持った人魚の可憐な少女対バブリーな全てを兼ね備えた女性の闘いも見どころです。

意外な展開と意外な最後ですが、いつものようにハッピーエンディングで、少し幸せな気持ちになります。