2022年9月19日月曜日

竜とそばかすの姫 (2021)

細田守の世界×ディズニーです。白雪姫、美女と野獣、ラプンツェル。

それに、高校生、インターネット、日本の田舎、家族と今までの細田監督の映画のモチーフが混ざり合った、いわば集大成的な映画になっています。

閉ざされた心の解放、再生のための違う世界の必要性、匿名性の欺瞞、振りかざす正義、人を救うということ、傷ついた心と反発、恋と精神的つながり、人は人から助けられながら生きているということ、見守る力。
複雑なテーマが絡まり、一筋縄では理解できない映画でした。
その分深みがあり、余韻が複雑です。
いろんなテーマを詰め込みすぎたのか、狙って複雑さを出したのか。
多分ハリウッドでは、ストーリーをもっと単純化し、テーマを絞られていたことでしょう。

終盤に主人公が素顔で歌い出すところはグッときました。
個人的には、父親と娘の心のすれ違いが一番気になりましたが。

テーマ、ストーリーとは別に、背景描写の素晴らしさが際立つのも最近のアニメの特徴でしょうか。
高知の風景が美しく映画に溶け込んでいます。
ほんの数秒の描写のために、こんなに丁寧な絵を描くなんて!

それに、これはアニメでしか表現できない世界だというのも素晴らしいなと思います。


  • 監督:細田守
  • 出演:中村佳穂、成田凌、染谷将太


https://ryu-to-sobakasu-no-hime.jp


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