2020年10月25日日曜日

クリムゾン・タイド Crimson Tide (1995)

Steely Dan の "Deacon Blues"

"They got a name for the winners in the world
I want a name when I lose
They call Alabama the Crimson Tide
Call me Deacon Blues"

アラバマ大学のフットボールチームの愛称 "Crimson Tide"
原子力潜水艦アラバマから来たタイトルです。

キューバ危機のときソ連の潜水艦副艦長が反対して核魚雷が発射されなかったエピソードを下敷きにしたストーリーのようです。

№1と№2の相克。実際の組織でもよくありがちな事態だと思いますが、そうなると組織はズタズタになります。士気が下がり、組織の指揮命令系統が緩み、結果として組織能力が著しく下がります。
反対意見はみんなの前では言うな、と艦長は言いますが、そのとおりでしょう。

艦長も副館長も自らの信念に沿って行動しますが、どちらも正しいと言えます。
軍人として政治に介入せず、命令を実直に実行することに専念するのは正しい。
一方で、一市民として自分の正しいと思う行動をすることも正しい。

究極の選択の場面での究極の行動です。


Director : Tony Scott
Screenplay : Michael Schiffer, Richard P. Henrick
Cast : Gene Hackman, Denzel Washington


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2020年10月24日土曜日

ファースト・マン First Man (2018)

"La La Land" と同じ監督とは思えない、沈鬱な映画でした。

First Man とは、言わずと知れた Neil Armstrong のことです。

アポロ計画は人類の夢への到達と、計り知れない知性と努力の結晶です。
そんな映画を期待したのですが、まったく違うトーンでした。

ソビエトに先を越された失地回復のアメリカの状況。
発展途上の技術。
その中で、いつ事故に巻き込まれるかもしれない恐怖。
仲間の死の連続。
何度も起きる失敗。
家族の心配。

Neil Armstrong の職業はテストパイロットです。軍のテスト機をテストし、幾度も危ない目に遭いました。ジェミニ計画に選ばれてからも、完全ではない宇宙ロケットへ乗り込むということは基本テストなんでしょう。

人はパイロットであると同時にモルモットなんですね。

そんな中、Neil は冷静沈着な態度で、どんな危機にも対処していきます。船内の猛烈な揺れ、騒音、小さくみえる外部などが、その困難さを演出しています。

月のクレーターに投げ入れたのは、死んだ娘のブレスレット。

月への一歩も、感動というよりは、ミッション・コンプリート。


Directed by Damien Chazelle
Screenplay by Josh Singer
Based on the book by James R. Hansen
Cast : Ryan Gosling, Claire Foy, Jason Clarke


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海街diary (2014)

まさしく diary。4姉妹の日常です。

  • 自分たちを捨てた父の葬儀と、すずの引き取り
  • サッカーチームでの活躍
  • 花火大会と庭の花火
  • 母とのケンカ
  • 海猫食堂の女将の死
  • 不倫相手の海外移籍と別れ

など、それぞれの人生の変化や進化はありますが、ドラマチックに展開はしません。

是枝監督の共通項なのか、やはりここでも家族という「居場所」が描かれてます。

それとセリフの「アレ」ですよね。

全体的には、4人が美人なので、見ていて楽しくなります。


  • 監督・脚本・編集:是枝裕和
  • 原作:吉田秋生
  • 出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、大竹しのぶ、堤真一、風吹ジュン、リリー・フランキー、樹木希林 他


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