今回も、どうしょうもない「日常」の連続です。劇的な展開ナシ、驚く出来事ナシ、涙、感動ナシ。うまくいくことも、うまくいかないことも、比較的淡々と進んでいきます。
主人公ナタリーは4人家族、50代の哲学の高校教師ですが、母親の介護と死、夫の浮気による離別、うまくいかない教科書の出版、とへこむような状況が続きますが、それぞれ受け止め、強く生きていきます。かわいがっている教え子の住むフレンチアルプスへ旅したり、孫が生まれたり、時にはいいこともあります。 誰にでも起こりうること。
だから何だ、ってことですが、悲しみに暮れず前に進む主人公の姿勢が共感と、極端に言えば勇気を与えてくれます。
"EDEN" は 監督 Mia Hansen-Løve の兄がモデルでしたが、今回は両親がモデルのようです。両作を見て Mia Hansen-Løve の描きたい映画の世界が分かってきたような気がします。
日本公式サイト