2017年3月5日日曜日

Interstellar (2014)

"Inter" は「間」、"Stellar" は「星」。星間の移動についてのSF映画です。
何の前情報もなく、油断して観てしまいましたが、ストーリー自体が難解で、解説が必要でした。

相対性理論、重力場、ワームホール、5次元の世界、ブラックホール(の特異点)、量子力学等、現代の宇宙物理学をふんだんに盛り込んでストーリーを構成しているところは感心します。
人間という有機物体が、ブラックホールやワームホールを抜け、5次元の世界に迷い込むのは現実的とは思えませんが。

映像的には、"2001年宇宙の旅"の映像表現を踏襲しているようにも思えますが、ブラックホールや5次元世界の描き方などは苦労したんでしょうね。
キューブリックの映画と違い、コンピュータ(機械)が人間フレンドリーに描かれているところはほっとします。

思えば、地球のような星は、他にもあるのか?今日、日向ぼっこをしながらふと思いました。
少なくとも、太陽系で文明を生んだ生命がいるのは地球だけのようです。
太陽からの距離が適当でしかも円軌道で公転している。水と大気を持ち、月という潮汐の元となる衛星がある。しかも太陽自体が絶妙な大きさで寿命が長い。同じような星は銀河系で十数個らしい.....
もし、この宇宙に文明を持つ生命体がいる星が地球だけだとしたら。その生命というものの意味は何なんでしょうか?
自分で考えることのできる生命体であるがゆえに、主観的に生命を捉えていますが、有機生命とは違う種類の何らかの意思のあるものが他にも誕生しているのかも。
アドラーは、究極的には人生は意味のないものだと言ったようですが、大きな宇宙から見ると、確かにそうです。
人間という種の中で、人間関係に悩み、人生の意味を考える。ちっぽけな悩みを抱えながら、80年という一瞬をただ生きる、それが本質なのかもしれません。